地福寺(気仙沼)

地福寺(気仙沼)
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2019年6月10日月曜日

6月8日 読売新聞夕刊(全国版)に地福寺のご朱印が掲載されました


地福寺の片山住職が描くご朱印が、6月8日の読売新聞夕刊に掲載されました。紙面をご紹介させていただきます。地福寺の御朱印についてはこちらから

めげない ご朱印


東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた宮城県気仙沼市の地福寺で、復興への願いを込めたご朱印が人気を集めている。参拝者にご朱印を手渡す際、復興状況を説明することもあり、住職の片山秀光さん(79)は「被災地に足を運ぶきっかけになれば」と話している。

ご朱印は片山さんの手作りで、ご朱印帳の見開き2ページにわたり、黒色の墨汁で鋭い目つきのだるまを描いている。大小の筆を使い分けており、筆致は力強い。最後に寺の名称を入れた朱色の角印を押す。

「思いを込めなきゃ罰が当たるよ」。一つのご朱印を仕上げるまでに、約20分をかける。参拝者の多い土日は、休む間もなく筆を走らせる。何度転んでも起きあがるーー。そんな願いを込め、「めげない にげない くじけない」とのメッセージも添えている。

寺は海岸から約800mで、震災で高さ約17mの津波に襲われ全壊した。墓も全て流され、檀家の名前が記載された泥だらけの「過去帳」だけが残った。寺のある階上地区の死者・行方不明者は182人に上る。

「檀家のよりどころを取り戻したい」。片山さんは一周忌に合わせて本堂や納骨堂を再建するとともに、だるまなどの絵に復興への思いをつづったポストカードを販売してきた。絵を描く趣味を生かしたという。

昨年5月、寺を訪れた愛媛県の女性から「ポストカードをインターネットで見た。ご朱印として描いてほしい」と求められた。要望に応じてご朱印を描いた。

しばらくすると、茨城県や大阪府など全国から、ご朱印目当ての参拝客が訪れるようになった。この女性は、ネットでの発信力が高い「インフルエンサー」として知られる人物だった。自身のSNSやブログで、ご朱印を紹介してくれていたという。

「ご朱印はきっかけでいい」と片山さん。先月末には、ご朱印を受け取りに来たさいたま市の男性(46)に、被災当時の様子や、土砂を積んだダンプカーがひっきりなしに往来し、かさ上げ工事の続く現状を説明した。「訪ねてきてくれた人には、少しずつ復興する気仙沼を知ってほしい」。そう願っている。

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